サクラソウの保存活動の法教育に関する学習指導計画(本時の展開)

 

 

 

学習活動

支援  留意点

導入

 

1.はじめに

『皆さんの身の回りにはどんなきまりがありますか?』→身のまわりにある法律・きまり(ルール)について気づいてもらう。

 

2.テーマの提示

『皆さんは自然保護について取り組んでいると聞きましたので、自然に関するきまりをつかって、きまりについて、考えたいと思います。』

→今日の授業が自然のきまりを題材にしたものであることの提示。

・毎日の生活の中で、どんなきまりがあるかを学校、校庭、廊下、教室、図書室、公園などで考えてもらう。

 

・身のまわりの看板、町内会の掲示(ゴミのルール等)、学校のきまりなど共通認識しやすいものを例示する。

◆短く。場合によってはカットも可

 

展開

 

 

 

1.サクラソウの保存について考える。

『この模型の場所はどこだかわかりますか?』

浮間の模型を提示

○予想される回答

①地形の違い(荒川の違い)、家がないことなど。②サクラソウが咲いていることなど。

 

2.サクラソウの保存に関するグループ討論

『皆さんはサクラソウの保存活動をしていますね。それでは、皆さんは何でサクラソウの保存活動をしているのでしょう。今からそのことについてグループで考えて発表してもらいます。』

(討論:6分から7分、発表:6分から7分)

・昔と現在との浮間地区の違いについて示唆する。

 

◆事前に準備。模型や地図など昔の浮間の様子がわかる資料を用意する。

 

 

 各グループにつく行政書士は意見が出ないときには、サクラソウの保存活動について児童に質問する。→意見が出ない場合には背局的にサクラソウの保存活動について児童に質問する。

展開

1.自然が減ってきた理由について

『自然は大切なのに、なぜ自然が減ってきたのでしょう』

 

○予想される回答

①人にとって住みやすい社会に変えてきた。

(浮間の例:荒川放水路<洪水から守る。>

②宅地化・都市化について。

③サクラソウだけでなく様々な自然が減ってきた。

 

2.環境六法の提示

『自然を守る法律はこんなにたくさんあります。』

『なぜこんなにたくさんの法律があるのでしょうか?』

→①きまりを尊重しなかった。→便利さ、快適さの追求から自然・環境保護が後回しにされた。

→②きまりがあること=自然・環境の保護に十分ではない。→法律を知って、そのための行動をすること)大切。

         ↓

自然と人間が共に暮らすことが大切。

『自然が全くなかったらいやですよね。』

→生物多様性基本法(自然と人間との<共生>を定める法律)の存在を示す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3.法律には作られた目的・理由があることについて

(1)『きまりには作られた目的・理由がある。』→環境六法の法律は自然・環境の保護のために作られた。

(2)『きまりの意味を知っているだけでいいのかな?』→きまりの意味を知って行動することが大事。

 ↓

自然・環境に関するきまりがあることを知っていること+その意味を知って行動することが大切。

→『みんなのサクラソウの保存活動って、このことと同じじゃない』(自然の大切さを知って行動している。)

◆展開1の「サクラソウ保存活動の理由」を受けて自然が減った理由を児童に問いかける。

◆①荒川放水路、②宅地化・都市化などについては児童の発言を採り上げる。

 

 

 

 

 

◆環境六法を開いて見せる等の工夫をする。

・展開2の1.「自然が減ってきた理由」の流れを受ける(便利・快適の追求など)。

 

 

 

 

 

 

 

■補足知識:自然・環境に関する法律の価値観の変化について(自然・環境保護の法律→経済発展重視→自然の減少の進行→人間と自然との共生)<保護から共生へ(様々な自然と共に生きることへの気づき):トラマルハナバチの例

 

◆条文自体の難しさからタイトルのみを示す。

 

・制定の理由については余裕があれば短く。〈自然と人間との共生を定めている。→以前の自然・環境保護に関する法律と異なり共生の大切さに気づきそのことを踏まえて定めている。〉

 

・目的・理由+行動の大切さを伝える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆サクラソウの保存について、保存を知ることの大切さとそのことを知って行動することすることの大切さを示唆する。